保育士資格・経験は保育園以外の職場でも活かせる!
認定こども園
まず、保育園以外の場所で、子どもの日常生活にかかわる仕事をみていきましょう。
保育士が幼稚園・認定こども園に勤めることは、オーソドックスな選択肢です。幼稚園のクラス運営は幼稚園教諭が担当します。ただ、未就園児クラスがある場合には、保育士が担当するケースもありますし、預かり保育の時間などは保育士の担当になります。
ベビーシッター
個人宅を訪問して保育をおこなうベビーシッターも、保育士の経験をいかせる仕事です。子どもの数や性格、家庭の事情も様々なため、臨機応変な対応が必要な仕事です。家庭の事情によっては、幼稚園や保育園、習い事への送迎もベビーシッターが担当することもあります。
似ている仕事として、保育ママという仕事もあります。自治体によって認定をうけて、さまざまな事情によって保育できない保護者にかわって、3歳未満の子どもを保育します。マンションなどの一室でおこなわれるものがほとんどです。
また、病児保育の分野でも保育士は活躍できます。病児保育は、普段は幼稚園や保育園に通っている子どもが発熱や発病により園を休み、なおかつ保護者が看病に専念できない場合に、代わりに看病を行うサービスです。医療機関に併設されている施設型と、個人宅を訪問する訪問型があります。
学童保育
そのほか、保育士は学童保育指導員として、小学生の育ちに関わることもできます。学童保育は、放課後小学生が遊んだり勉強したりする場所を提供する事業です。学校の授業がある日、ない日により運営時間がことなり、職員の勤務時間もそれによって変わります。
児童福祉や社会福祉の分野でも、保育士は活躍することができます。
児童福祉の分野では、乳児院や児童養護施設などの職員として働くことができます。場合によっては、施設で児童と寝食をともにすることもある仕事です。365日24時間の中で交代勤務制をとっている施設が多いので、精神的・体力的なタフさが求められる仕事といえます。
社会福祉分野
社会福祉の分野で保育士は、障がい者施設や放課後デイサービス、母子生活支援施設での勤務や、地域の子育てサポーターとして仕事をすることができます。
障がい者施設は、通所型と入所型の主に2種類があります。保育士の役割は、子どもに必要な生活習慣を身につけさせることです。
放課後デイサービスは、障害をもつ児童が放課後に通い、生活能力の向上や社会との交流の場所となっています。保育士はそのほかの職員とともに、障害をもつ子どもたちの育ちを支えます。
母子生活支援施設では、配偶者のいない母親とその子どもに安全な場所を提供しています。保育士は、施設にて相談業務や生活のサポートなどに携わり、子どもの成長と母親の自立を支えます。
そのほか、地域の子育てサポーターとしての仕事もあります。ただ、その規模は自治体によってまちまち。無償ボランティアが大半のケースも多く、職業として確立しているとはいいがたいです。
子どもの医療の分野で保育士の資格をいかしたいのなら、病棟保育や医療保育、周産期医療施設で働くのはどうでしょうか?
保育士自身は医療行為を行うことはできませんが、閉鎖的になりがちな病院内で、遊びやコミュニケーションの場所を提供する役割を担います。
周産期医療施設では、保育士は新生児のケアにはじまり、子育て相談に応じること、出産時に兄弟を保育すること、など妊産婦のサポートをおこないます。医療機関に勤務するうえでは、医師や看護師などを連携しながら、保育をしていくことが不可欠です。
もしも、次世代の保育士の育成に関心があるなら、専門教育機関で保育士の育成に携わる方法もあります。
自身の保育の経験や知識を次世代に伝えることができます。しかし、そのような教育機関で教鞭をとるためには、保育士としての実務経験にくわえ、修士以上の学位が要件になっている場合もあり、狭き門です。ただ、保育を研究としてつづけていきたいと考える人には、向いている仕事かもしれません。
そのほか、通信教育の採点者という仕事もあります。保育士試験の学習者が提出した、課題テストの採点や添削、学習支援・相談などを行う仕事です。ただ、募集自体が少ない難点もあります。
そのほかにも、子ども用品の開発や販売、幼児教室のインストラクター、サービス施設の一時預かり保育士など、保育士の資格や経験を生かせる場所は多いのです。
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